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執筆者の写真HIKO HYAKUSOKU

フラクショナルレーザーによるキズアト修正のトラブル

<フラクショナルレーザーによるキズアト修正のトラブル>

 

1. フラクショナルレーザーとは?

フラクショナルレーザーとは、無数の小孔(切手代の面積に数千個)をレーザー光線で穿ち穴を開け、コラーゲンの新生を促し組織修復を期待する方法です。キズアトの修復に効果があるという謳い文句で、例えばリストカットスカーなどに有効とされます。しかし、私の考えでは一寸過大広告のような気がします。実際、複数回の照射でキズアトの凸凹はやや平坦化する場合があることは否定しませんが、キズアトが消えるということはありません。その説明と理解に対する齟齬が原因で、何度も通院しかなりの料金を費やしたのに全然良くならない、というクレームもかなりあります。

 

2.効果は不確実

また、キズアトの瘢痕ケロイドやニキビ跡の頬部の凸凹に対する照射も限界があることを認識してから照射療法を受けましょう。

 

結論として、効果が不確定なことを認識した上で治療を受けるようにしてください。

 

 

 

<脂肪冷却機器による凍傷のトラブル>

 

皮下の脂肪細胞を冷却によって破潰し尿より排泄する、という触れ込みで機器が販売され使用する施設があります。確かに皮膚には凍傷を与えずに脂肪層のみに冷却効果が及ぶように設定されますが、脂肪層の冷却が逆に上層の皮膚に及ぶと凍傷を受けることもまれにあるようです。

原因はいろいろとあるのでしょうが、少なくとも絶対に大丈夫という訳ではないようなので、施術医から事前に十分な説明をしてもらって下さい。説明が不十分なようでしたらその医師は仕組みを良く理解していないので注意してください。

 

 

 

 

<腋臭症手術のトラブル>

 

脇の下、すなわち腋窩(えきわ)は汗腺が多くよく汗をかきます。その汗が臭いことを腋臭症と呼びます。

汗腺には、アポクリン腺とエックリン腺があり、それらをできるだけ破壊するか除去するのが腋臭症の改善治療です。昨今ではキズを最小限にする機器による治療や、汗の出を少なくするA型ボツリヌス菌毒素の注射療法がありますが、効果が不十分であったり持続性の問題から、手術的治療が望まれる重症例も少なくありません。

手術的治療の主な方法は、腋窩部の中心をシワに合わせて切開し、汗腺がある部分を剥離して、裏側から汗腺を皮下脂肪ごと切除し、薄くなった皮膚を戻して、ガーゼで圧迫して皮膚移植のように固定するものです。固定は1週間必要なので包帯をタスキがけにする事もあります。

起こりうる最悪のトラブルとしては、戻した皮膚が壊死して潰瘍になることです。治すには他の部分から皮膚を採取して再度皮膚移植とするか、自然に瘢痕治癒させるかしかありません。どちらにしてもとんでもないキズアトを遺すことになります。軽微な後遺症トラブルとしては切開した部分の瘢痕ケロイドがあります。程度によっては再度切って縫直し圧迫療法などを施します。

 

スクエアクリニック公式HP


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