日本人を含め東洋人には一重まぶたの方が一定の割合でいます。しかし、西洋人のような二重まぶたに憧れて重瞼術を受ける方がとくに若い女性に増えています。
重瞼術は大別して、埋没法と切開法があります。
埋没法は、二重の折り込みの奥になる上まぶたのライン上に2ヶ所か3ヶ所にそれぞれ巾1ミリ程度の皮膚切開を入れて、その部分に細い糸を裏側の結膜に通し、さらに皮膚側に戻して糸をきつめに結びます。埋没法では、通常皮膚は縫わないのであたかも結んだ糸が「埋没」しているように見えます。結膜側の糸は露出していますが、上手に同じ穴から返せば最小限の露出となり、1週間程度で結膜に埋まると思います。
切開法は、二重のライン奥になる部分を切開し、余分になると考えられる皮膚を紡錘形に切除し、その下の組織を中縫いします。そして外の皮膚同士を縫います。一般的には切開法の方が時間もかかり材料も使うため料金も高くなります。
トラブルのほとんどは「二重が広すぎる」、「左右非対称」など、二重の線が思った場所と違うというものです。埋没法では、「糸が取れて元の一重に戻ってしまった」、「目がごろごろして痛む」、「角膜が炎症を起こして視界が霞む」、というのもあります。
元に戻った場合はもう一度同じような施術を受ければいいですし、目がゴロゴロしたり角膜炎を起こすものは一旦糸を取り除く必要もあります。
ただ、二重の線の修正は中々難しく、施術医と良く相談するしかありません。少なくとも、狭すぎた二重を広くはできますが、その反対は困難です。
この症例は交通外傷によるものだが、きれいに治せた例としてお見せする。
[左]術前[右]術後
参考例:埋没法による二重術の結果、微妙な左右差が遺っている。
この程度であれば、再手術の必要はない。
目がしら切開のトラブル
目がしら(内嘴)の切開は、目の内側を少し切ってパッチリした目にする手術であり、若い女性に人気があります。
この手術でのトラブルの殆どは、キズアトが目立つというものです。種々の方法があり、中にはかなり複雑なキズアトを遺すものもあります。従って、手術前にどのような皮膚切開がなされ、どのようなキズアトが遺り、どれくらいの期間で目立たなくなるのか、しっかりと説明を聞いておく必要があります。
しかるに、この部位はケロイドが形成されることはまずありませんので、心配な途中経過であれば、ステロイドの注射やテープで良くなるとは思われます。
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