現代美容医療の、コンビニ・回転ずし化を嘆く!文責:日本医科大学名誉教授 百束比古
- HIKO HYAKUSOKU
- 1 日前
- 読了時間: 4分
テレビを見ても、ネットを見ても、#美容外科クリニックチェーンと思われる宣伝ばかりです。なぜ、こんなことになってしまったのか、私なりに分析してみます。
1. 美容医療に対する罪悪感が軽減した。
2. 面接対策からアンチエージングまで。
3. レーザーなどの、多くの美容機器が開発された。
4. 直美医師の増加―最近の若手医師は、修行よりも早く金になる方向に向かう。
5. 適性の優れた女性医師の急増。
6. 医師でない業者が参入可能になった。
7. 広告代理店、弁護士への依存度が上昇した。
8. 美容外科医のタレント化
9. 映像文化の蔓延
10. ITによるシミュレーションの登場
11. 現代美容医療の、コンビニ・回転ずし化の利点と問題点。
今回が、このシリーズの最後ですので、まとめを兼ねて述べさせてもらいます。
11.現代美容医療の、コンビニ・回転ずし化の利点と問題点。
本来、医者にかかると言うのは、検査結果や病気の指摘・治療方針などについて、診断を下されることにそれなりに緊張するものでした。
しかし、最近の美容医療は、恰も美容院に掛かるような雰囲気になっています。正に、病院と言うよりは美容院です(笑)。
それは、「切らない美容医療」の蔓延が果たしたわざでしょうか。しかし、美容皮膚科にせよ美容外科にせよ、卒後の教育と修練を最低でも5年以上受けなければ、医療事故や過誤の危険は免れません。
大学病院や市中大病院の医局で、卒後教育を受けるのは「専門医」や「医学博士号」を取得する為の、義務であり学会活動や口頭教育の手段として避けられない過程です。しかしその代償として、奴隷生活のような勤務と派遣業務があります。そんな激務に耐えられず、中途で逸脱したり、精神疾患に陥る若手医師も少なからずいることは事実です。
本来、美容外科と言うのは形成外科、美容皮膚科と言うのは皮膚科の卒後研修を十分に受けてから、進むべき専門分野です。それを、いきなり臨床研修医終了と共に、美容外科クリニックに就職するのを、「#直美」と言います。
因みに私は、大学病院で皮膚科学を講師になるまで研修し、併せて形成外科・美容外科を専攻して、専門医と博士号を取得したので、「直美」の美容外科医など考えられません。
しかし、今どきの若い医師は考え方が違うのでしょうか。確かに、専門医称号や学位は、大学の教職(講師→准教授→教授)になるためには必須の資格なので、端からそう言うルートを目指さないのなら、制度上は臨床研修医さえ終われば、どこに就職しようが自由です。しかし、問題は卒後教育です。はっきり言って、臨床研修医2年間と言うのは、必修科と選択科を3か月程度回るだけなので、医師としての最も重要な、医療技術の習得と臨床経験は殆ど積めません。そんな状態で、いきなり美容医療に携わるのは、全く無謀です。
チェーン店型の美容医療機関による、夥しい数の広告に釣られて受診する患者さんが気の毒でなりません。患者さんは、医師のウデや知識は知り得ませんから、巧い口車に載せられることもあるようです。酷い場合には、訳の分からない#再生医療とか言われて高額の治療費を払わされた、まるで「#医療詐欺」のような場合もあるようです。その片棒を、「直美」の医師が担がされる、と言う場合もあるようです。
要するに、そう言うチェーン展開の各所に、医師免許を有する医師が必要で、それは誰でもいいのです。そこに丁度上手填められているのが、「直美」の若い医師達です。就職後、若干の教育はするようですが、大学の医局のそれとは、全く比べられる由もありません。果たして日本の医療はこれでいいのでしょうか。
一方、患者さん側の問題もたくさんあります。今はネット社会で、さらにAIやChat GPTなどの蔓延で、医学の知識の習得は容易です。狭い分野の医学知識は、医師本人も利用する程深く豊富ですが、間違ったものや人を脅かすような記事もかなりあり、真実の抽出が必要です。しかし、医学教育を経ていない患者さん側は、すべて真実と勘違いして、否定されると医師に食って掛かるような場合も散見されます。とくに、若い患者さんによっては、医療機関を恰もコンビニに入るように軽々しく利用して、稀に医療従事者にカスハラと見紛うような態度をとる場合があります。我々は、こう言う態度を「#ドクハラ」と呼びます。実際に被害を受けた経験は、すべての医師がもっていると思います。
われわれは、注意すべきは「ネットかぶれの若者」「クレーマーの中年女性」「一部の中国人」「隠れ統合失調者(通り魔事件を起こすような人間)」などと感じています。
まとめ:若手医師の回転ずし化は若くして高収入を得られる利点はあるでしょうが、治療される側は堪ったものではないでしょう。医師にも下積み修行は必要です。医療機関のコンビニ化は、患者さんにとっては便利でしょうが、医療と言うのはもう少し神聖なものと思って欲しいものです。
ご相談は:水道橋駅前・スクエアクリニック・デンタル医科部門
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Ph:03-6272-8787 E-mail:info@hiko-sq.com
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